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散文。「魔法教室」。

by カウラーキー(kouraku)with新生クラヴァー&新生terataku

――この子は一体何を考えているんだろう?

――分かった! この子の魔法を使うには、きっと周りの状況が必要なんだ!

――苦労した甲斐があったよ!

――君が生まれてきてくれた。

――有難う。


――そうだな。そのためなら、たとえ本物の神様ってヤツでも使ってやろう。

――使えるものなら神でも使う。

――君のために。

――待っていてくれ。今はまだ君は幼い。だけど必ず・・・。


――君が素敵な出会いに満ちた魔法を使えるように。

――どうか、女神たちのご加護を。

――さあやるぞ! これは我々の仕事だ!

――この子を、必ず一人前の魔法使いにしてみせる!


――ようやく、この長い眠りの時代が終わる希望が見えた。

――すごいな。

――・・・な・・・?

――君は・・・我々の醜い戦乱すらも・・・なにも無駄ではなかった、と・・・言うのか?

――・・・そうか。

――散っていった者達も、生き残った我々も、これから生まれ来る者達も、その言葉を喜ぶだろう・・・。

――ありがとう? いや、礼を言うのはこちらだよ。我々のような輩にそんなことを・・・君は、一体どこまで・・・。

――おかしいのは、君がどこにも属していないということだ。

――完全に自由。

――一体どこから来たのかな、君は・・・。

――え? そんなことはどうでもいい?

――はは、そうか・・・我々が・・・いいや、今までがあまりにも閉ざされすぎていただけなのかもしれないな。

――では君に頼もう。君が望む未来とは? 新たな世界とは?

――我々には力はあっても、あまりに扱い方を誤りすぎた・・・長い、長い間ね。

――どうか教えてくれないか。


――そうか。そうか。遊びたいのか。君は。それも我々のすべてを使って。

――では、応えよう。

――なに?

――そうか。

――世界には、こんなに希望が・・・我々が見えていなかった、だけなのか・・・。

――我々のおかげ?

――そうか。

――そうだな。

――戦いの時代も・・・これから君が・・・君たちが・・・。

――分かった。


――――その日、一人の幼子によって、長い戦争の時代が終わりを告げた。

――時代は新たに、遊びゆく子どもたちに受け継がれる。

――だが大人たちは気づかない。

――応えると言った自分たちでさえも、その子たちの見えない希望に巻き込まれていることに。



カウラーキー(kouraku)with新生クラヴァー&新生terataku
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