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『マリア あなたを包む愛の奇蹟』-その44。

by カウラーキー(kouraku)with新生クラヴァー&新生terataku

※このシリーズでは、『マリア あなたを包む愛の奇蹟』-ドリーン・バーチュー 宇佐 和通[訳]の内容を、ゆっくりと分かち合って行こうというものです。公式さまから許可を得たわけではありませんが、いつものように私の想いつき買いたいけど買えない方、また知るきっかけのなかった方に触れあって頂ければと想い、始めました。もしよろしくなければお伝えください。


美しいドレスを着た聖母マリア――サマンサの体験

サマンサ・アニアーには、看護師を目指している従兄弟がふたりいました。サマンサが小学校に通っていた頃(5歳か6歳です)のある日、いつも楽しそうにしていた従兄弟たちが、家に遊びに来ているのにまったく笑わなかったことがありました。
当時、サマンサは兄のピーターと同じ部屋で寝ていました。両親は、部屋のドアを閉め切り、声が聞こえないようにして従兄弟たちと話をしています。何かがあったことは子ども心にもなんとなくわかりました。どうしたのだろう? サマンサと兄は、ひそひそ声で話し合っています。どうやら従兄弟たちは、その日患者さんの死を初めて体験したようです。正確にはわかりませんが、大人たちは涙を流しながらお酒をたくさん飲んでいました。4人は、長い間部屋にこもったきりでした。
サマンサはピーターにひそひそ声で話しかけましたが、しばらく黙っている間に寝てしまったようです。サマンサは、胃がねじれたような気分になりました。どうしてそんな気分になるかはわかりません。人の死を間近で感じたことはまだなかったのですが、家の中を満たす負のエネルギーを感じ取ってしまい、とても眠れる状態ではありません。ベッドに横たわったまま、永遠に続くような会話に耳を傾けていると、椅子の足と床がこすれる音がしました。従兄弟たちが、帰宅するために立ち上がったのです。
サマンサは、閉じたドアをいくつもそっと開け、玄関までたどり着きました(玄関のドアは、少しだけ開いたままでした)。そのまま庭の門まで行って、庭で従兄弟たちにさよならを言って、ふたりが大丈夫なのを確かめようと思ったのです。門に着く前、サマンサは周囲の空気が温かくなるのを感じました。寒い夜、しかもかなり遅い時間でしたが、そのとき着ていたのは綿のネグリジェだけでした。でも、寒さはまったく感じないのです。むしろ快適で、何かとても大きくてあたたかいものに抱かれているような感覚がありました。
そして、サマンサのすぐ右側に青く美しいドレスを着た人が現れました。聖母マリアであることは、姿を見ただけでわかります。言葉でうまく説明できない微笑みが、サマンサを心から安らがせ、すべての心配が消えていきます。聖母マリアの言葉を実際に耳にしたわけではありませんが、心で感じることができました。
“恐れることはありません。死は、生の小さな一歩でしかなく、すべての人によって学ばれるものです”
子どもながらに聖母マリアの言葉に真理を感じたサマンサは、何も尋ねませんでした。言葉にはすべてが込められていたのです。「マリアさま、ありがとう」とサマンサは小さな声で言いました。従兄弟たちは、与えられた試練を乗り越えるにちがいありません。恐れることなど何もないのです。
サマンサは、家に入ってベッドに戻るのが惜しくなりました。でも、首の付け根あたりに優しく添えられた手のあたたかい感覚に従って、玄関に向かって歩き始めました。
このような方法で聖母マリアとコミュニケーションが取れたことは光栄でした。サマンサはこの思い出を大切にしています。肉体が滅びるまで、忘れることはないでしょう。

とても悲しいことですが、頼りにできる大人が聖母マリアしかいない子どもたちがいるのも事実です。次に紹介するシャロン・デュケットは、子どもの頃からいつも聖母マリアに祈りを捧げていたひとりです。


カウラーキー(kouraku)with新生クラヴァー&新生terataku
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